【マレーシア通信No.13】

 

【マレーシア通信No.13】

ハリラヤ~

前回は「ラマダン」の月についてお知らせしました。今回は「ハリラヤ」についてです。今は、あちらこちらで「オープン ハウス」が開催されています。「プアサ」が終わって食事を訪問者に提供することです。

本校と交流している「コタマサイⅡ校」からも招待を受け、本校職員と出かけていきました。生徒達は「バジュ クロン」「バジュ マラユ」に身を包み、楽しそうに食事をしていました。

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学校で調理している物もありますが、多くは家庭から持ってきたそうです。日本では焼き鳥ですが、こちらでは「サテ」と言って、鶏肉や牛肉を串に刺て焼いた物を、ピーナッツのソースに付けて食べます。美味しそうな臭いが辺り一面に漂っていました。

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生徒やその家族、近所の人、教育省の方々、本校のように交流をしている学校職員等々、多くの人で賑わっていました。各教室がまるで「喫茶店」のような感じで、誰でも食べて良いのです。生徒達がにこやかに給仕してくれて、楽しい時間を過ごすことができました。

生徒達にマレー語で挨拶をすると、にこっと笑顔で返してくれました。校内を歩いていると、生徒の集団が、

「ジユプン?(日本?)

と言って、付いて来ました。

「ヤ、ヤ。サヤ オラン ジュプン。(はい、私は日本人です。)」

と言うと、大喜びでした。それからは、知っているマレー語の単語を言い続けました。それが彼らにとって、とてもうれしいことのようで、大変盛り上がりました。

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また、ローカルの本校職員の方(ジャミルさん)に、ハリラヤ料理の作り方を教えてもらいました。「クェテュパッ(ketupat)」といって、椰子の葉で編んだ入れ物にお米を詰めたものです。それを煮るとご飯が固まって、お餅のようになっています。それにカレーなどをかけて食べます。

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椰子の葉で編んだ入れ物も同じように「クェテュパッ」と言うそうです。編むのが難しくて、昨年教えてもらった時は覚えることができませんでした。今年こそはと思い、何とかできるようになりました。図工の時間にジャミルさんに講師として来たいただき、子どもたちと一緒に教えてもらいました。両手に椰子の葉を巻き付けて、それを組み合わせながら編んでいきます。日本で以前に見たことがある「金魚」のような感じです。

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ジャミルさんは、160個の「クェテュパッ」を5時間かけて作られたそうです。形も3種類あり、お米の入れ方も違いました。2種類は上からお米を入れ、もう1つは下から入れました。理由は穴の大きさが違うからです。お米は、いっぱい詰めるのではなくて、半分ぐらいにします。お米を炊くと膨らむからです。入れ過ぎると、ご飯が固くなるそうです。私もお手伝いをしましたが量が適当かどうか分からず、最終仕上げはジャミルさんの娘さんにチェックをしてもらいました。多過ぎたり、少な過ぎたりといろいろでした。

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お米を詰めたあと、6時間も煮るそうです。ジャミルさんの奥さんは前日の6時ぐらいから料理を始め、終わったのが次の日の午前4時だったそうです。

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出来上がった料理は、「クェテュパッ」「アヤム レンダン トッ」「サヨル ゴレン ジャワ」です。私たちは美味しくいただきましたが、その影で、大変な作業をしてくださっていたことがわかりました。1学期の終業式ランチはジャミルさんの振る舞いで、満ち足りた気持ちになりました。

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